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本、展覧会、映画、ダンス・演劇のパフォーマンスなど。文学、美術などの芸術、ヨーロッパ、英語に加え、フランス語や中国語、およびその文化にも興味がある。
by cathy_kate


「ルーヴル美術館展~肖像芸術―人は人をどう表現してきたか~」国立新美術館

フランス・パリのルーヴル美術館のコレクションから、肖像画、その他、人物を表した彫刻(彫像)、ミアチュール(細密画)などが来日。
ルーヴル美術館のキュレーター(学芸員)が監修しただけあって、興味深い構成。
名の知れた画家の作品もあり、そうではない作品も、ちゃんと魅力が伝わる企画展になっている。

フランスから来日して講演した監修のキュレーターも言っていたように、ポートレートって、見ると、昔生きたその人を思ってしまう。
どんな人だったんだろう? どんなふうに生きていたんだろう? アーティストとの関係は? というように。

肖像画もいいが、彫刻も、やはり立体という点で、人物を浮かび上がらせるような効果があってすごい。
肖像画の色彩もよいですね。

彫刻は、硬い大理石が柔らかい布や皮膚や髪を表現していて、奇跡かと思えるような技法が駆使されています。
ペストで亡くなった人が、痩せこけて蛆虫に食べられて大腸が剥き出しになっている彫像が怖かった。
死後、健康な姿の彫像とともに、葬った場所に置いたらしい。
ヴァニタスの表現なのか? 本人は嫌なんじゃないかな・・・?

by cathy_kate | 2018-05-31 21:01 | 第二幕 美術
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