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本、展覧会、映画、ダンス・演劇のパフォーマンスなど。文学、美術などの芸術、ヨーロッパ、英語に加え、フランス語や中国語、およびその文化にも興味がある。
by cathy_kate


『アスファルト』 サミュエル・ベンシェトリ監督

2015年フランス
原題:“Asphalt”

フランスのくたびれた工業地帯の団地で、新たに出会い、交流する住民たち。

突如倒れて車椅子の生活になった中年男は、深夜の病院で夜勤の看護士の
中年女性に、自分は有名人を撮り世界中を旅した写真家だとうそをつく。

母親がいつも不在の男子高校生は、向かいに越してきたワケあり美人の中年女性を
助けるうちに、女優である彼女の哀しみに触れ、オーディションの手伝いをする。

息子が服役中のアルジェリア出身の女性は、団地の屋上に不時着した宇宙飛行士の
アメリカ人青年を数日間泊めることになり、息子の服を貸し、夕食にクスクスを作る。

寂しさを抱え、ちょっとした愛を求める住人たち。
古くて汚い団地ですが、キラキラして見えます。曇り空の向こうに光があります。

さりげないユーモアがかなり笑えて、珠玉の短編小説のよう。
(実際に、監督は自身の小説を基にこの映画を作ったようです)

「フランス映画は苦手」と敬遠する人がいたら、もったいない!
私の好みにはかなり合った映画でした。最近見た映画で一番おすすめです。

さて、有名女優のイザベル・ユペールが出演していますが、63歳なのですね・・・。
50代かと思った。どうやってあのスタイルを維持しているのやら!

いまどき珍しく、変に飾っていない邦題が付いているのも好印象?!

映画の公式サイトはこちら
by cathy_kate | 2016-09-19 17:27 | 第五幕 映画
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