本、展覧会、映画、ダンス・演劇のパフォーマンスなど。日常についても。文学、美術などの芸術、ヨーロッパ、英語に加え、最近は中国語と中国語文化圏に興味あり。フランス語ももっと勉強したいと思うこの頃。
by cathy_kate
カテゴリ
全体
序幕 はじめに
第一幕 本
第二幕 美術
第三幕 ダンス
第四幕 演劇
第五幕 映画
第六幕 音楽
第七幕 混合芸術
第八幕 旅
第九幕 料理
幕間 日常
未分類
以前の記事
2017年 02月
2017年 01月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
お気に入りブログ
最新のコメント
読んでくださってありがと..
by cathy_kate at 19:15
興味深い記事が多く、面白..
by hiziri_1984 at 15:56
こんにちは。コメントあり..
by cathy_kate at 20:08
こんにちは。 俺はゲイ..
by うにょ at 13:06
はじめまして。 ご訪問..
by cathy_kate at 17:55
メモ帳
検索
ファン
記事ランキング
ブログジャンル


『たかが世界の終わり』 グザヴィエ・ドラン監督

カナダ・ケベック出身の若き監督による新作映画。
やっぱり天才なんですねー。

監督ではない作家による戯曲が原作らしいのですが、見事にこの監督らしさが
出ているような。

「愛してるのに理解できない」「理解できないのに愛してる」というのが
テーマだと思います。

作家として成功しているハンサムな34歳のルイは、12年ぶりに家族の家に帰る。
それまでは、家族の誕生日などに、短い言葉のポストカードを送るだけだった。
母、兄、兄の妻、妹が迎えてくれる。まともに平穏な日々を送っている人間なら、
気が狂いそうになる会話を繰り広げる家族。うんざりした雰囲気が漂う。

過度におしゃれをしてルイを迎えているように見える母と妹。
弟がゲイと知っていながら、弟と、初対面の妻が親しく話すのが不愉快そうな兄。
それは、彼らがルイの美しさと才能と成功と経済力に嫉妬しているから。
ルイを愛しているのに、だからこそ、特に兄は、自分のコンプレックスが刺激されて、
ますます不愉快になり、つらくなるのだ。

12年前、ルイはゲイであることが理由で生まれ育った町を出たのか?
父親は、以前住んでいた家で自殺でもしたのか、それとも、ドラッグや暴力などで、
家族をつらい目に遭わせたのか?
暗示があるだけで、明確には示されない。

自分の死期が迫っていることを伝えに帰ってきたのに、
ルイは結局それを伝えられない。
家の中を苦しげに激しく飛び回って、死んで床に落ちた鳥
(時の経過を表す壁掛け時計から飛び出したように見える、
時を告げる鳥だったのか)を残して、一人、ルイは去る。

世界の見え方を映像で提示できるのが、映画の醍醐味だと思う。
本当の意味でそれができる監督はそう多くはないのではないか。
数少ない貴重な監督の一人が、このグザヴィエ・ドランなのではないか。

人を理解する、理解しない、というのは、本当に厄介。
どんなに長く一緒にいても、どんなに言葉を尽くして語り合っても、
「理解できる」わけじゃない。「理解できる」と思ったとしたら、
それは(ある意味幸せな)錯覚なんじゃないかな?

どうして、他人(家族を含む)を理解し、理解されたいなんて願うのだろう?
自分で自分のことも理解できないのに。
私はそんなこと、とっくの昔の若いころ(子どものころ)にあきらめた。
理解できなくても愛しているなら、それで十分です。

映画の公式サイトはこちら
このサイトで聞ける、映画で流れる音楽もよいです!

フランス語のセリフと英語の歌が溶け合うところも好き。
いろんな見かけの人がいて、いろんな言語が飛び交う、そういう環境のほうが
落ち着く。似たような見かけの人々が一つの言語を話しているよりも。
2つくらいの言語で自分が形成されていたら、面白いと思う。
[PR]
# by cathy_kate | 2017-02-25 23:43 | 第五幕 映画 | Comments(0)

『エゴン・シーレ 死と乙女』 ディーター・ベルナー監督

2016年オーストリア、ルクセンブルク

20世紀初頭のオーストリアで特異な絵を描き、28歳で急逝した画家、
エゴン・シーレの芸術と、モデルとなった妹、同棲相手、妻との、彼の人生を描く。

16歳の妹を裸体で描いてその絵を売り、クリムトから紹介されたモデルと住み、
そのモデルと住んでいるのに、裕福な若い娘と結婚する。

シーレを演じる俳優は、そんな身勝手に思える才能あふれる画家を演じるのに
ふさわしくと言うべきか、若く美しい。

誰とも恋も結婚もしないと言っていたモデルが、シーレが別の女性と結婚すると
聞いて、自暴自棄のようになってしまうのが悲しい。

予告編を見て、フランス語の映画と思って見に行ったのですが、
大半はドイツ語でした。
そりゃそうか、オーストリアの画家だし~。

美しい映画ですし、真摯に作ってある感じで、ある程度の感銘は受けるのですが、
深く感動ができるわけではない、かな。

映画の公式サイトはこちら
[PR]
# by cathy_kate | 2017-01-31 23:11 | 第五幕 映画 | Comments(0)

『ブラインド・マッサージ』 ロウ・イエ監督

原題:推拿
2014年中国、フランス

『天安門、恋人たち』『スプリング・フィーバー』『二重生活』を作った、
中国で映画制作を禁じられたこともあるロウ・イエの最新長編映画。
期待を裏切らない、天才なんですねー。

社会のマイノリティーを描きながら、人間に普遍の残酷さと悲しさと、
愛と希望を描くのです。

大の苦手の血!が出てくる場面があるのがきついですが、それを我慢してでも
見たいほど、すごい映画なのです。

南京のマッサージ院を舞台に、視覚障がい者たちの群像劇のような仕立てに
なっている。

冒頭で、ナレーションで映画の説明が入るのが、この監督の映画としては
珍しく、なぜ?と思ったのですが、そのうち、映画の題名や監督名やキャストの
紹介などがそのナレーションで入り、視覚障がい者を描いた映画だからか、
と気付いた。

終盤で、青年が暴力を振るわれる場面で、画面が暗くなり、見えない中で
殴られる恐怖がいかほどのものか、少しは想像できるような演出がなされている。
でも、その後徐々に映像が見えてきて、でもそれは部分的でぼやけている。
やがて、それが、青年が取り戻した視力で見ている世界なのだと観客が思い当たる。
うまいですよねー。

子どものときの交通事故で母と視力を失った小馬(シャオマー)。
端正な顔立ちの純朴さを感じさせる青年だが、マッサージ院の経営者の一人、
シャーの同級生、王(ワン)が連れてきた恋人に「一目ぼれ」し、かなわぬ
片思いに我を忘れそうになる。

小馬のその様子に気づいたもう一人の経営者、チャンが、小馬を、行きつけの
違法の売春宿に連れて行く。
小馬はそこで出会った女性と親密になるが―。

ハンサムでダンスが上手なシャーは、盲目を理由に見合いにことごとく失敗、
しかし、新人の女性マッサージ師が客から美人と言われているのを聞き、
彼女の美が欲しくなる。
しかし、彼女が心をよせるのは小馬なのだ・・・。

恋人の親に「全盲の男は駄目だ」と結婚を反対され、南京に駆け落ちしてきた
王は、弟の借金の返済を取り立て屋に迫られ、結婚を先延ばしにしたくないと、
ある思い切った行動に出る。

徐々に視力を失っていく女性は、目が見えるうちにと、素朴な同僚の男性に
アプローチするが、「俺はお前にふさわしくない」と言われ―。

見えないことは恐ろしいが、そうやって生きている人がいる。
見える人は、なかなかそのことを見ようとしないけれど・・・。
でも、誰だっていつそうなるかもわからないのに、なぜ見ようとしないのだろう?

この監督が描く報われない愛は胸をえぐられるようですが、それでも、
生きていかなくてはいけないし、それも人生なのですね。

マッサージ院の視覚障がい者たちは、数人を健常者の役者が演じている以外は、
演劇経験のない実際の視覚障がい者たちが演じている。
体当たりの演技に感服しました。
みんなではしゃいで笑っているとき、心底楽しそうなのにも、心を打たれました。

映画の公式サイトはこちら
[PR]
# by cathy_kate | 2017-01-29 21:12 | 第五幕 映画 | Comments(0)

『天使にショパンの歌声を』 レア・プール監督

原題:La passion d’Augustine
2015年カナダ

カナダのケベックを舞台にした、フランス語の映画。

音楽教育を特色としたキリスト教の女子寄宿学校が、財政難のために
廃校を迫られる。
そんなとき、ピアノの才能を秘めた姪アリスを学校に迎えた校長は、
学校を存続させようと決意する。

結構つまらなかったです(笑)
でも、ピアノの演奏は結構よかったかな。

学校の教師たちが、体と頭を覆うシスターの服を脱いだとき、
こんなにも個性が出るものなんだ、と驚きました。

映画の公式サイトはこちら
[PR]
# by cathy_kate | 2017-01-29 20:32 | 第五幕 映画 | Comments(0)

『ミルピエ~パリ・オペラ座に挑んだ男~』 ティエリー・デメジエール/アルバン・トゥルレー監督

2015年フランス

日曜日の最終回は1,100円、を狙って行ったら、これは「特別興行」とのことで、
1,800円均一でした・・・。
寒くて暗い雨の中、来たのに、その価値があるのか?と心配になりつつ、
チケットを買いましたが、質の高いドキュメンタリー映画だと思います。

このページから、紹介文を引用します。
==========================================
長年に渡り世界最高峰の芸術を提供し続けてきたバレエの殿堂“パリ・オペラ座”。20年近く芸術監督を務めたブリジット・ルフェーヴルの退任後、ニコラ・ル・リッシュ、マニュエル・ルグリら錚々たる有力候補を押しのけ、史上最年少でパリ・オペラ座の芸術監督に大抜擢されたのは、映画『ブラック・スワン』の振付師であり、女優ナタリー・ポートマンの夫として知られるバンジャマン・ミルピエだった。本作はミルピエが芸術監督として手掛ける新作「クリア、ラウド、ブライト、フォワード」完成までの40日間に密着し、公式プロデュース作品でしか成しえないオペラ座の貴重なバックステージを、スタイリッシュかつ圧巻の映像美で描いていく。階級制度を否定し、エトワールではなく若手ダンサーたちからメンバーを選抜、長い歴史の中で初めて黒人ハーフダンサーを主役に抜擢するなど、伝統ある名門に大胆な変化をもたらしていくミルピエだったが、彼の異端ともいえる挑戦は周囲との軋轢を生み、さらにダンサーの怪我、ストライキや衣装の不具合など次々にトラブルが襲い掛かる。果たして公演は無事に初日を迎えられるのだろうか──?

出演ダンサーはレオノール・ボラック、ユーゴ・マルシャン、ジェルマン・ルーヴェなど"パリ・オペラ座"の次世代を担うスターたち。スローモーションを多用したダンサーたちのエレガントで躍動的な動きは、他のドキュメンタリーを圧倒するほどに美しく、観る者を魅了する。ミルピエとともに公演を作り上げるのは、ビョーク、シガー・ロス、アノーニとのコラボレートで知られるピアニストのニコ・マーリーや、レディー・ガガとのタッグで知られるアヴァンギャルドな気鋭ファッションデザイナー、イリス・ヴァン・ヘルペン。映像はミルピエやダンサーだけではなく、共に公演を創り上げるクリエイターやスタッフ達の姿も丹念に追っていく。クリエイティブへの深い敬意と愛情が込められた本作は、バレエファンのみならず、創作を愛する多くの人々の心に深く響くことだろう。

出演者:
バンジャマン・ミルピエ、レオノール・ボラック、ユーゴ・マルシャン、ジェルマン・ルーヴェ、アクセル・イーボ、エレオノール・ゲリノー、レティツィア・ガローニ、マリオン・バルボー、オーレリー・デュポンほか

<公演参加クリエイター>
音楽:ニコ・マーリー「拘束のドローイング」、衣装:イリス・ヴァン・ヘルペン、指揮:マキシム・パスカル
==========================================

バンジャマン・ミルピエは1977年にフランスで生まれ、セネガルで少年時代を過ごし、
アメリカなどで踊ってきて、映画の制作にも携わり、ダンスの会社を自身で設立、と、
パリ・オペラ座の芸術監督に就任するにしては、異色の存在だったのでしょう。

そういう人を芸術監督にしたということは(しかも、このドキュメンタリーは、
「パリ・オペラ座公式プロデュース作品」)、改革が必要と考えられたのでしょうけど、
ミルピエは2016年2月に芸術監督を辞任したそう。
やはり、難しかったのでしょうか?

振付をするミルピエ、若き選抜メンバーのダンサーたち(普段はコール・ド・バレエを
踊る「階級」のダンサー)、バレエ教師、音楽家、事務スタッフ、技術スタッフが、
力を結集して一つの作品を作り上げていく過程が感動的。

なのですが、旧態依然としたパリ・オペラ座に変革をもたらそうとするミルピエの
闘いがもう一つの大きな見どころだ。

白人のダンサーばかりを起用する、医師が常駐しておらずダンサーが即座に
適切な医療を受けられない、技術スタッフがしょっちゅうストライキをして
公演が中止になる、など、意識や制度の問題が山積み・・・。

創作にもっと時間をかけて打ち込みたいのに、反発がある中で、これまでの「常識」を
打ち破ろうとするのは、大変だったことでしょう。

昔は素晴らしかったオペラ座のバレエも、今は他のバレエ団に負けている、
社会の手本になれないような組織のバレエ団に未来はない、と語るミルピエ。
パリでオペラ座のバレエ公演を見ることは、私のいつかはしてみたいことリストに
入っていますが、オペラ座はこれからどうなっていくのでしょうか?!

毎日忙殺されているのに、笑顔やユーモアを忘れず、常にインスピレーションを求め、
ダンサーたちのモチベーションを上げて高みへ連れていこうと努力するミルピエには、
本当に感心します。

新作バレエの公演本番の映像は、もっと普通にじっくり見たい、とも思いましたが、
音を排除したスローモーションや、レッスン風景と重ね合わせる、などの演出は、
「飽きさせない」工夫でもあり、生の舞台では得られない効果を出していて、
素晴らしくもあったと思います。

映画の公式サイトはこちら
[PR]
# by cathy_kate | 2017-01-09 14:47 | 第五幕 映画 | Comments(0)

「マリメッコ展―デザイン、ファブリック、ライフスタイル」 Bunkamura ザ・ミュージアム

フィンランドのMarimekkoは、衣類、食器、文具などで知られ、日本でも人気。
別に「北欧雑貨」好き、でもないのですが、鮮やかでシンプルなデザインには
目を奪われます。(でも、高価ですねー!)

ドレスは、今着ても違和感がなさそうな普遍的な形。
というか、最近は、1960~70年代くらい?のこういう寸胴系(直線的なカット)の
ワンピースが多いですよね。

モデルがドレスを着ている写真を見て、体に凹凸がある人が着るからすてきなのだな、
と実感(笑)。
体形が平らなのに、大人っぽく着こなすのは難しい。
少女っぽく着るものなのかもしれないが。

北欧はスウェーデンに一度行ったことがあるだけですが、冬は日光がなくて暗い
だろうから、こういう明るいデザインのものを持ちたくなるのかな?

日本人デザイナーも2人紹介されていて、特に、1970年代初頭に働いていた人が
いたと知って、驚きました。

手芸とかができたら、こういう布地を買って、好きなものを手作りできるんでしょうね。
いいなあ。

最近、人生で何度目かのファッション危機(?)を迎えていて、何を着たらいいのか
よくわからない。ちぐはぐな感じがして、居心地が悪いような。
顔と体が変化している時期だからなのでしょうね(笑)
自分では(少なくとも今は)絶対に着ないであろうマリメッコの服を眺めながら、
とりあえず不要な服をもっと処分して、クローゼットも頭もすっきりさせよう、
と思いました。
[PR]
# by cathy_kate | 2017-01-09 13:58 | 第二幕 美術 | Comments(0)

『ほんとうはひとつの話』 E.L.カニグズバーグ作

ほんとうはひとつの話 (1977年) (岩波ものがたりの本)

E.L. カニグズバーグ / 岩波書店



原題:Altogether, One at a Time(1971年)
松永ふみ子訳

邦訳の刊行が1977年なので、今なら「タブー」とされそうな訳語も。
子どものための短編集で、4編収められています。

「ジェイソンを招ぶ(よぶ)」「流星の夜」「デブ・キャンプ」
「ママと天国の真珠の門のこと」のうち、なぜか、「流星の夜」だけ、
きっと読んだことがある、という記憶が残っていました。

たぶん、そうであれば、他の3作品も子どものころ読んだのでしょうけど、
覚えていません。
子どものときに読んでも、よく意味がわからなかったのかも。

障がいや人種差別、コンプレックス、などを扱っていて、大人が読んでも、
耳が痛いかもしれません(笑)

子どものいやらしさを、いとおしく描きながら、文章はあくまで冷静。
さすが、長編では『クローディアの秘密』『魔女ジェニファとわたし』で
よく知られるカニグズバーグ、その筆致が素晴らしい。
[PR]
# by cathy_kate | 2017-01-09 13:40 | 第一幕 本 | Comments(0)

「小さな園の大きな奇跡」 エイドリアン・クワン監督

原題:五個小孩的校長/Little Big Master
2015年香港・中国

香港映画、と聞いてイメージするのとはだいぶ違う、でも、ちょっと昔の
香港映画にも、少しダサい感じのほのぼの系はありましたよね。

この作品は、実話に基づいているそうな。
出来過ぎな感じのすてきな中年カップルが登場し、かわいい女の子たちが、
閉鎖寸前の幼稚園の園児として登場する。

どの子も貧しく、家庭の事情も問題もさまざま。
安い給料で園長になった主人公は、高学歴のエリートだけど、子供の成長を
熱心に望み、何より子どもたちが大好き。

最後は泣けますのですー。
[PR]
# by cathy_kate | 2017-01-08 00:01 | 第五幕 映画 | Comments(0)

デザインの解剖展―身近なものから世界を見る方法(21_21 DESIGN SIGHT)

巨大な「きのこの山」の模型とかがあるの・・・。
他にも、牛乳とか。実物大?の牛の置物もあるし。
細かい「解剖書」みたいのが、それぞれの商品に付いてて。

う~ん、これ展示かね?
ちょっとつまらなかったなあ。
デザインの心得がないせいか?

これまで行った展覧会の中で、一番、鑑賞者のカップル率が高かったです~。
立地はなかなかいいですね。公園の中にあって。お散歩にぴったりでしょう。
[PR]
# by cathy_kate | 2017-01-07 23:32 | 第二幕 美術 | Comments(0)

ダリ展(国立新美術館)

展覧会に行ってから時がたっているので、記憶が薄れていますが・・・。

作品を見ているうちに、ダリの悲しみを感じてしまうのはなぜ?

シュルレアリスムの映画『アンダルシアの犬』を久しぶりに見た。
ディズニーの、ダリへのオマージュのようなアニメ映画にはなんとなく脱帽。
[PR]
# by cathy_kate | 2017-01-07 22:52 | 第二幕 美術 | Comments(0)

クラーナハ展―500年後の誘惑(国立西洋美術館)

ルカス・クラーナハ(父、1472-1553年)はルネサンスの時代を生きた画家。
でも、北方ですから、イタリアの明るいルネサンスとはだいぶ趣が違います。
昔から好きな画家ですが、日本ではあまりよくは知られていないと思うので、
展覧会が大盛況でうれしかったです。

いびつな美、というか、不気味さに心引かれるのです。
へたうま、と言っては失礼なほど、ビロードの質感の表現や岩の荒々しさの表現が
巧みなのですが、やはり、下手?と思ってしまうほど、人体のプロポーションが
ゆがんでいたりする。

でも、たぶんそれは独特な美の基準に沿った操作なのだと思いますが・・・。
すんなり見ることができない、どこか引っかかる、そこが魅力の絵画です。

ルクレツィアを描いた3点の絵は、かなり雰囲気が異なる。
実際の女性の裸体を写し取ったことが明らかな、手の血管まで自然な絵もあれば、
世界の起源や世界の果てを思わせる大地に立ち、真っ暗な背景に白く浮かび上がる
全裸の絵もある。

「メランコリー」という絵で、踊る赤ん坊たちが、セクシーな姿態を見せ、
現代的なダンスの動きをしている。
これが500年以上前のものなんて、不思議です。

クラーナハに影響を受けたアーティストの作品も展示されているのがよかった。
ピカソは嫌悪感を抱かせる作品もあれば、すごくいい作品もあるけれど、
この展覧会に出品されていた作品はとてもいいものでした。

中国の「複製画」の画家100人に、クラーナハの同じ絵を6時間で描かせたという
アートプロジェクトから生まれた絵が広い壁に並べて展示され、壮観だった。
どれも、一つ一つ全然違う!
このように誰もがイメージを再生できるわけではないけれど、きっとみんな、
同じものを見ていても、違うものが見えているのね。

国立西洋美術館の常設展は、企画展に行くときはいつものぞいているけれど、
今回は久しぶりに、ああ、いいなあ、と思って。
展示室に入ったときのにおいも好き。今や世界遺産のすてきな建物。
大昔の宗教画を見て、キリスト教徒でもないのに、心が落ち着くのは
なぜだろう?
絵っていいなあ~~。
[PR]
# by cathy_kate | 2017-01-07 22:32 | 第二幕 美術 | Comments(0)

『奇蹟がくれた数式』 マシュー・ブラウン監督

2015年イギリス
原題:The Man Who Knew Infinity
原作:ロバート・カニーゲル
主演:ジェレミー・アイアンズ、デヴ・パテル

20世紀初頭、イギリスの植民地だったインドの田舎町で事務員として働く青年
ラマヌジャンは、数学を独学で学び、数式を「発見」することに魅了され、
日々、妻に嫉妬されるほど懸命に取り組んでいる。

雇用主のイギリス人もその才能を認め、イギリスのケンブリッジ大学の
トリニティ・カレッジのハーディ教授に手紙を書くようラマヌジャンに勧める。
その手紙に感銘を受けた教授は、彼を大学に呼び寄せるが―。

実話に基づくらしい。早世したせいもあり、一般には知られていない数学者なのか?

第一次世界大戦が始まり、ラマヌジャンへの差別が激しくなっていく過程がつらい。
彼の妻や母親の思いもせつなく、ハーディの人間としての「陰」も悲しい。

数式の発見の偉大さよりも、彼の功績をイギリスの大学や学会に認めさせようと
奔走する人たちの姿に感動する。

でも、死んじゃったら、やっぱりそれも意味がないよね?
意味がないわけじゃないけど、やっぱり生きててなんぼです。生きてるのが一番。
最後に死ぬ映画はずるいなあ。絶対、「泣ける映画」になりますものね。

映画の公式サイトはこちら
[PR]
# by cathy_kate | 2016-11-03 21:28 | 第五幕 映画 | Comments(0)

『ハード・プロブレム』 トム・ストッパード作

ナショナル・シアター・ライヴという、イギリスのナショナル・シアター
で上演された舞台の演劇を、映画館で上映するシリーズ。

演出:ニコラス・ハイトナー。主演: オリヴィア・ヴィノール。

心理学を学んだ若い女性が研究所に就職し、心理学や生物学に関わる
研究調査を行う。

ひたすら語り合うのを聞いている、という演劇。
聞いているだけでも疲れるけど、あれを暗記して理解しながらしゃべる
役者たちは、気が狂いそうなんじゃないかな(笑)

でも、私はこういうの好きです。何しゃべっていたのかもう忘れたけど~。
一見哲学的だけど、「人間味」みたいな、生温かいものが実は根底にあるのかな。

「母性」とかいう言葉が頭に浮かんできて、それ以外にも全体的に女性を
小ばかにしている感じで、まあ高齢男性が書いたからなあ。
クレバーだとは思うけど、共感はしないかな。

主役の女性をはじめ、俳優たちはみんな上手です。
インド系や中国系の俳優が出ている(英語の発音もそれぞれのアクセントが
出ている)のが、イギリスのナショナルの劇場の上映作品っぽかった?!
[PR]
# by cathy_kate | 2016-11-03 20:30 | 第四幕 演劇 | Comments(0)

「杉本博司 ロスト・ヒューマン」「世界報道写真展」 東京都写真美術館

「ロスト・ヒューマン」展は、人類滅亡をさまざまに語る作品など。
どんな滅亡をするのかね、人類は?

「現代アート」にしては非常にわかりやすく、各人が自分に引き付けて
鑑賞できる。

「世界報道写真展」は、パネルで報道写真とその説明を紹介している。
泣いて済む問題ではないが、涙が出る写真の数々。

世界のこの悲惨な状況を何ともできない人間とは何なのか?
せめて現状を知る努力をすべきですが、それすら怠りがちな自分の姿を
目の前に突き付けられるような展示でした。
[PR]
# by cathy_kate | 2016-10-29 21:08 | 第二幕 美術 | Comments(0)

「生誕130年記念 藤田嗣治展―東と西を結ぶ絵画―」 府中市美術館

年代ごとに、すべての作風とは言いませんが、多様な画業を、約110点の作品で
紹介する、大規模と言っていい個展だと思います。

デッサンが大半ということは全然なく、大作も含む油彩画や水彩画で構成されて
いるのもうれしい。
d0133183_16414628.jpg

最初にパリに行ったときの作品や、晩年フランスに戻ったときの作品は、
やっぱりいいですねえ。両者の違いも、それぞれよい。
風景画の小品も好き。
d0133183_1642918.jpg

戦時中に日本で描いた戦争画は、以前も東京国立近代美術館で
見たことがありました。
気分が悪くなり、口を押さえたくなる代物です、私にとっては。
それほど力のある絵とも言えるのでしょう。

フランスにいる間も帰国後も、日本人から浴びせられた誹謗中傷。
戦争画は、「よき日本人」として認めてもらう手段でもあったのなら、
純粋に悲しくなります。

戦後、敗戦だったために、今度は、実際は戦犯ではないのに戦犯っぽく扱われ、
もう日本には愛想を尽かして、二度と戻らず、日本国籍を放棄して、
フランス人「レオナール・フジタ」になっても、不思議はない。

ただ、最初から喜び勇んでそうしたわけではないと思うので、時代ということが
あったにしても、でも、日本人は今でも、海外で活躍している人に対して、
不当に冷たかったり、逆に、過剰に高く評価したりすること、あるかもしれません。

今では藤田嗣治の絵画は日本でも人気ですから、まあ、いいことなのか?

ミュージアムグッズもすてきで、欲しくなってしまう。

展覧会の公式サイトはこちら
d0133183_1642297.jpg

辺鄙な場所にある美術館です・・・。大きな公園の中にあります。

うっそうと木の生い茂った公園の規模といい、
自転車や車がないとかなり不便そうな街の様子といい、府中って、
欧米みたいなところですね(笑)
なんだか旅行気分を味わえました。道にも迷ったし(!)
[PR]
# by cathy_kate | 2016-10-02 16:45 | 第二幕 美術 | Comments(0)

『ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK』 ロン・ハワード監督

ドキュメンタリー。本編の後ろに、ニューヨークで5万5千人くらいの
観客を動員したライブの映像が収録されている。

ドキュメンタリー部分は少しうとうともしてしまいましたが、
映画のタイトル通り、本当にハードな働きぶりだったんだなあと思った。

ライブをやらず、アルバム制作に集中していた後期の、
“Lucy in the Sky with Diamonds”とかは知らなかったのですが、結構好きかも。
“Strawberry Fields Forever”は聞いたことはありましたが、昔(子どものころ)は
あまり気に入らなかったかもしれません。

ライブ部分は、歌詞が表示されたら歌ったのにな(笑)
ライブが流れている間は、周囲の観客からすすり泣きが聞こえてきたように思います。
ファンにとってはそういう存在なのですねえ・・・。

やっぱり天才たちだったのですね、と思いました。音楽のことは全然わかりませんが。

映画の公式サイトはこちら
[PR]
# by cathy_kate | 2016-10-02 16:05 | 第五幕 映画 | Comments(0)

『君の名は。』 新海 誠 監督

2016年日本

大ヒットアニメ映画だそうで。
確かに、満席だった。

対象は、子どもでは全然ないですね。
小学生以下、特に4年生以下くらいだと、話の展開についていくことも
たぶんできないんじゃないかな?

それにしても、アニメといっても、現代のアニメは進化しているのですね~。
人間が演じているみたい、と思ってしまった。
しかも、宇宙にまで飛ぶ壮大な映像も描ける。
やっぱりマンガやアニメってすごい!

喪失と出会いがテーマか。
意外性もあり、かなり巧みな作品でした。
脚本・監督・演出を務めている方は、ものすごい才能なんだろうなあ。

思春期の少年と少女が入れ替わるという、使い古されている設定に、
震災や原発事故を思わせるような事件を絡める。

忘れても、消えないのかもしれない。またいつか出会うのかもしれない。
そして、出会ったときには、何かピンときたなら、勇気を出さなくてはいけない。

エンディングに到達する前に、クライマックス辺りからもうボロ泣きで、
困りました(笑)

映画館にいた若い男の子が、「もう見たけど、これなら何回見てもいい。
おれの姉ちゃんなんか、4回見たって」と言っていました。ひえ~~。

映画の公式サイトはこちら
[PR]
# by cathy_kate | 2016-10-02 00:29 | 第五幕 映画 | Comments(0)

『ある天文学者の恋文』 ジュゼッペ・トルナトーレ監督

2016年イタリア
英題:“Correspondence”

天文学の教授と「不倫」する大学院生は、大学の講堂で、教授と
携帯でメッセージをやりとりしている最中、代理教員から、
教授が亡くなったという発表を聞く。

その後も届き続ける携帯メッセージや郵便で届く映像。
教授は本当にもういないのか?という思いまで抱いた大学院生は、
教授の家があるエディンバラへ急遽、飛んでいくが―。

『ニュー・シネマ・パラダイス』の監督によるイタリア映画だけれど、
英語の映画です。
スタントをこなす強靭な大学院生に教授が“Kamikaze”という呼び名を
付けていたのが、プチ衝撃でした。

亡くなった後にも連絡が届き続けるのは、大したミステリーではない。
どういう仕掛けなのかは、だいたい予想がつく。
ただ、メッセージや手紙や動画を事前に用意するのは、よほど相手のことを
知っていて、相手のことをたくさん思っていないとできないだろう。

生きているころから、先回りするようなうれしいプレゼントを挙げていた教授。
それで、自分の娘と同い年の学生とも付き合えてしまったのかな。
でも、女性はこういうことしてあげれば喜ぶでしょ、というような安易さも感じた。
ロマンチックなのかもしれないけど。

死後も連絡し続けられたりしたら、忘れられない、
忘れるのは無理でも、薄めることさえできない、と思っていたけど、
ちゃんと「エンディング」があった。

Correspondenceは、たぶん、一方通行ではなく、双方向のもの。
思い続けはするけれど、現実世界で、思いが届く相手とも関わることが、
残された者が生きていくには必要なのだ。

行ったことのあるエディンバラの街並みとエディンバラなまりの英語は、
懐かしくて、むせそうでした。

映画の公式サイトはこちら
[PR]
# by cathy_kate | 2016-10-02 00:11 | 第五幕 映画 | Comments(0)

『アスファルト』 サミュエル・ベンシェトリ監督

2015年フランス
原題:“Asphalt”

フランスのくたびれた工業地帯の団地で、新たに出会い、交流する住民たち。

突如倒れて車椅子の生活になった中年男は、深夜の病院で夜勤の看護士の
中年女性に、自分は有名人を撮り世界中を旅した写真家だとうそをつく。

母親がいつも不在の男子高校生は、向かいに越してきたワケあり美人の中年女性を
助けるうちに、女優である彼女の哀しみに触れ、オーディションの手伝いをする。

息子が服役中のアルジェリア出身の女性は、団地の屋上に不時着した宇宙飛行士の
アメリカ人青年を数日間泊めることになり、息子の服を貸し、夕食にクスクスを作る。

寂しさを抱え、ちょっとした愛を求める住人たち。
古くて汚い団地ですが、キラキラして見えます。曇り空の向こうに光があります。

さりげないユーモアがかなり笑えて、珠玉の短編小説のよう。
(実際に、監督は自身の小説を基にこの映画を作ったようです)

「フランス映画は苦手」と敬遠する人がいたら、もったいない!
私の好みにはかなり合った映画でした。最近見た映画で一番おすすめです。

さて、有名女優のイザベル・ユペールが出演していますが、63歳なのですね・・・。
50代かと思った。どうやってあのスタイルを維持しているのやら!

いまどき珍しく、変に飾っていない邦題が付いているのも好印象?!

映画の公式サイトはこちら
[PR]
# by cathy_kate | 2016-09-19 17:27 | 第五幕 映画 | Comments(0)

『アンナとアントワーヌ―愛の前奏曲(プレリュード)―』 クロード・ルルーシュ監督

2015年フランス
原題:“Un + Une”

『男と女(“Un homme et une femme”)』の監督が、50年後に作った恋愛映画。

中年のフランス人の男女がインドで出会い、それぞれ婚約者、夫がいるのに、
一緒に旅をするうちに引かれ合う、という筋書き。

すごくつまらなかったらどうしよう、という不安を抱えながら(笑)
見に行ったのですが、すごくつまらなくはなかったです、すごく好きでもないけど。
でも意外と後味はよかったのでした。

インドにエキゾチックな憧れを抱くのは、(旧宗主国の)イギリスの特権でもないようで。
くだらない異国情緒が描かれているとも思うのだが、あまり嫌みがなくて、
そのなんとなく幼児のような素直さが、映画の冒頭で、来日できないことをわざわざ
伝えるためにスクリーンに登場した監督から感じた人柄に重なる。

「ちょっとバカなんじゃないか、この女?(セクシーだけど)」
「なんかヤなやつじゃない、この男?(セクシーだけど)」
というところから始まっている気がする、二人の関係。

小説か演劇かと思うほど、台詞が多い!! 二人がずっと会話しています。
そこから愛が育まれるという、愛が生まれる一形態を妙に事細かに描いている感じ。
ラストも少女漫画のようで、おいおい!と思うのですが、ロマンチックとでも
言っておいた方がいいのかな。

あ、でも本当は結構好きですよ、ラスト(笑)
ラブストーリーはできればハッピーエンドがいいわ♪

映画の中で「男より女が先でなきゃ」という話が出てきて、作中映画のタイトルは
『ジュリエットとロミオ』。
でも、原題は“Un + Une”で、男が先やねん。でも、日本語タイトルは女が先なのね。

本編上映前に流れた『男と女』デジタルリマスター版上映の予告編。
あの有名な曲を聞いて、肝心の本編を見終わったときに、頭の中を流れていたのは
「ダバダバダ(?)」の方でした・・・。恐るべし、あの主題歌。

映画の公式サイトはこちら
[PR]
# by cathy_kate | 2016-09-19 13:59 | 第五幕 映画 | Comments(0)